グルーツビルダーホームとボックスを使ったトレーニングを紹介
Vol. 2

グルーツビルダーホームとボックスを使ったトレーニングを紹介
Vol. 2

目的を叶える環境づくり
トレーニングを始めよう!と思ったとき、最も手軽に始められるのが自重メインの宅トレです。正しいフォームを意識して行うことで、自体重以上の負荷をかけずとも筋肉はじゅうぶん成長し変化を感じるでしょう。しかし身体は刺激に慣れていくもの。始めは10回が限界だった動作も次第に20回、30回と続けられるようになっていきます。


すると、先にお話ししたように刺激に対する身体の反応に変化が起こります。この場合は、筋肥大から持久力の向上へと刺激が変わってしまうので、筋肥大をより求めていく場合は負荷を上げる必要があります。負荷の上げ方は重りを重くする以外にもレスト時間を短くしたり、エクササイズ種類を変えてみたり様々な方法がありますが、わかりやすい方法だとバンドや重りを活用して徐々に負荷を上げていくことです。最初はキツかった動きもだんだん出来るようになって、最近、自分のルーティントレーニングを頑張っているのに身体の変化が前よりも停滞してきたな?と思う方は負荷を上げていくサインかもしれません。


バンドなら、自重同様そのまま自宅でトレーニングを続けることができます。さらに負荷を上げるために重りも扱いたい。そうなるとジムへ行くしかないですが、時勢的にホームジムを考える方も増えてきました。今回ご紹介する2つは、どちらもコンパクト設計なのに手持ちのバンドやバーベルと組み合わせることで、何種ものエクササイズを実施できる点においてとても秀でています。つまり、その時々の目的に応じた刺激(重さ)を適切に加えられる環境を自宅に作り出せるということです。


初心者の方にとっても扱いやすく重宝すると思いますが、私は特に、トレーニングを熟知している人にこそ、体験していただきたいと思っています。傾斜の設計や角度の調整などにより、ヒップスラストもデッドリフトもスクワットも、すべての動作がかなりやりやすくなっているからです。この2つでトレーニングをするたびに、とてもツウ好みのマシンだなと実感しています。


昨今、トレーニング界隈で「効かせる」という言葉がよく使われています。でも「効かせる」刺激は、大きく分けても3つあるわけです。今あなたが求めている刺激は、どの刺激なのか。よくわからないけど「とにかく効いているから、OK!」じゃないんです。どのようなトレーニングも、ただがむしゃらにやればいいということではありません。繰り返しになりますが、大切なのは何を求めて何を選ぶのか。目的に則した刺激を、ぜひ効かせてくださいね。

ホームジムにピッタリのコンパクトサイズで使いやすさ抜群 !
1台で20種類以上のトレーニングが可能に。

既出のキックバックとは異なり、膝を曲げている=ハムストリングが収縮しているため動きに関与できない状態になっている。そのため、よりお尻にフォーカスしやすいけれどバンドの位置がお尻から遠いため難易度は上がっている。いずれにしても、脚を上げようとするのではなく、お尻に力を最大限込めた結果として脚が上がるという意識で行うことが大切。

スクワットは膝がつま先より前に出ないよう注意して、お尻とハムストリングをしっかりストレッチさせてから飛ぶ。飛ぶ時は前ではなく、上に向かってジャンプすること。そして必ず着地の瞬間、股関節を後ろに引いてお尻を突き出すこと。実際の体重に、飛び上がって降りてくるときにかかる重力をプラスさせた負荷をお尻からハムストリングにかけるためにジャンプをしているのだから、着地してから引くのでは遅い。

キックバック同様、膝を曲げていることでハムストリングへかかる負荷が減り、お尻により負荷がかかるようになる。ボックスはトップが斜めになっているので、ポジションも取りやすく、力が逃げにくい。腹筋とお尻を強く意識して、力が入ったから脚が上がるというイメージで動作すること。そうすれば、膝が上がりすぎることはない。

ボックスに肩甲骨がしっかり乗る位置で準備。ほかの種目と同様にバーベルを挙げようとするのではなく、お尻に力が入るから自然と腰が持ち上が上がる、という意識で行うこと。動作の最後で最もお尻が収縮する局面となるため、上で2秒ほど静止するとなお良い。目的に合わせて、テンポをコントロールできるようになるとトレーニング効率がかなり上がる。ヒップスラスト用の高すぎない台を見つけるのが意外と困難。このボックスは考えられた高さと角度になっている。


<Woman's SHAPE 「効率的トレーニング/岡部 友」記事より>